ウィッシュ 雑感

・自分では観るつもりがなかったのですが、誘われて観てきました。

 

・総じるといまいちでした。

 ・ミュージカル部分は良かったです。

 ・ストーリーはちょっとシンプル過ぎでした。

   ・ヴィランにとって都合がいい理屈として「願いを叶えるのは危険なことだ」を置き、民衆の願いを取り上げて支配者にとって都合がいい願いだけが叶えられていきます。

   ・反して主人公サイドが願いを叶えるのは自分だ――という意思でヴィランを打倒していきます。

   ・それだけです。

   ・現実に大切なものを奪われたからこそヴィランに至ったものに相対して葬りさるの手続きが雑であり、それでいいのかなと疑問に思ってしまいました。

     ・ただわかりやすく、きっといいのでしょう。

   ・好みではなかったですね。

 

・それでもエンドロールは満点で観終わった感触は悪くなかったです。

 

・あと冒頭の100周年記念短編はかなり良かったです。

  ・キャラ勢ぞろいのお祭りで、うきうきする感じが伝わってきました。

  ・ネクスト100周年/200周年目も狙えそうなところが凄い会社だなあと。

劇場版 ポールプリンセス!! 雑感

・全然興味がなかったのですがTLで評判高かったので観てきました。

 

・ポールダンスを扱ったスポ根物。

  ・特訓・友情・過去の克服・大会!

  ・あえてですが、ひねらず、照れず、てらわず、ストレートでわかりやすくして1時間ばかりでポールダンスの全国決勝戦まで駆け抜けていきます。

  ・大会始まるまではまあまあ退屈でしたが、ポールダンスシーンが素晴らしかったので大満足でした。

 

・ポールダンスシーン。

 ・美少女が舞台で歌いながら踊る作品は数あれど、ポールダンスを競技としてやる映像は初めての体験でした。

  ・はじめに全国一のダブルスが披露されるんですが、そこでもうノリノリになりました。

   ・上側で踊っている少女が下の少女の隙間をすり抜けて降りていく技は見事でした。喝采したくなりましたね。

  ・ただ何というか日本刀、なに???

    ・舞台にエフェクトかかるのはわかるんですが、前後のダンスからもあれだけ浮いていたような。いやインパクトは勝ちですが。

 

・実はポールダンス、いかがわしいと思ってたけど反省しました。

ナポレオン 雑感

・初日にDOLBY CINEMAで観てきました。

  ・なんだかんだリドリー・スコット監督作品好きですので。

 

・大雑把に感想をまとめると、まあまあでしょうか。

 期待していたほど大作にして傑作ではなかったですが、観る甲斐はありました。

  ・18世紀の合戦描写と美術は非常に迫力ありました。

  ・廃墟・戦場の背景もはっとさせられるぐらい映えていました。

  ・主演の演技は良く、特に負けた戦のなんとも言えぬ演技は最高でした。

    ・全体的に目で見る快楽度合いは高かったですね。

 

・ストーリーは今一つでした。

  ・ナポレオンの半生を、ナポレオンと記名する書類――婚姻、手紙、条約、そして離婚――にからめて描いています。

  ・しょうがないですが、ナポレオンの半生を描くのに2時間30分ぐらいではつまみ食いにしかならなかったです。

  ・ジョゼフィーヌ軸にするにしてもロマンスとか解釈で面白い訳ではなかったです。――比較対象が長谷川哲也版だったりするので、比較しようとした自分が悪かったような気もします。

  ・シーン毎で観て良くといいんですが、通しで考えるともう少し尺が欲しかったですね。

 

・ヒットしつつ文芸的に評価される映画を撮るのが目的な気がするので、まあ目論見いったのではないでしょうか。

葬送のフリーレン 9話 雑感

・原作はかなりの人気であるためか、アニメ化は大々的に宣伝され、なんと初回放送がゴールデンタイムに2時間という大冒険をかましてきました。

 ・ただアニメのクオリティによって大当たりし、このクールの中で評判高いものとなりました。自分も毎回リアルタイムで楽しんで観ている数少ないアニメです。

 

・さて、この9話は大魔族・七崩賢のアウラの配下とのバトルがメインとなっています。バトルアクションの描写が非常に素晴らしくて見入ってしまい、あっという間に時間が経ちました。

・とりわけこの②でフェルンが杖で背後ガードするくだりは最高に好き。

 

・このクオリティのアニメ化を見続けられるのは幸せと言うしかありません。今後も楽しみにしています。

ゴジラ-1.0 感想

・公開初日にDOLBY CINEMAで観てきました。

  ・よくいる、ゴジラシリーズはシン・ゴジラが一番好き派です。

  ・山崎貴監督作品は思い入れはなく、ドラマがくどいのが好きじゃないなーぐらいです。それでも初めて見た作品が『リターナー』で金城武の格好良さに惚れたので、そこまで悪い印象は持っていません。

    ・ただくどい人情ドラマをゴジラでやるのに耐えられるかな、とちょっと懸念していました。

 

・や、率直に言って、かなり良い出来だったではないでしょうか。

  ・メインドラマの台詞演出の臭さに参ったのは予想通りでしたが、特撮的に非常に褒め称えたいところもちょこちょこあり、ざっくりまとめると楽しめました。

 

・特撮的な良さ。

  ・戦後の日本が蹂躙されるという絵。

   ・戦火にまみれたも関わらず復興しつつある首都とそこでの生き残った人間たちのそれぞれの模様――というひとの営みなど介さない怪獣が意味などなく上陸して適当に大暴れして結果として灰燼にしようとする絵は残酷なまでに映えていました。

  ・熱線のロマンはきちんと表現されていて好きです。

    ・ヒレが立ち上がっていくのはきゅんときました。

  ・高雄の雄姿は忘れません。一瞬ながらやったかと思わされました。

    ・あっさりとスクラップにされる絶望を追体験も出来ましたし。

  ・そしてなにより、ゴジラの最期は素晴らしかったです。

    ・グロテスクで神々しい。これぞ怪獣――人とは隔絶した巨大なるものを画にする良さよ。

 

・人間ドラマ

  ・演技と台詞回しと演出は臭いです。これはもう持ち味なので文句を言ってもしょうがないところでしょう。

   ・極めて判りやすく、展開も予想しやすく、ここでこのように感動していいと感情を迷わず誘導してくれるのは大衆映画として欠かさざるべき要素かと。

  ・国が強制しうる命令系統がなく、死地に赴くのは自発的な個々の意思により、死を良しとせず生を選ぶのを第―とする――これが戦後であり、これが戦後の人の戦いなのだという思想で一貫させていましたし、ことあるごとに説明を重ねていきます。

   ・特攻崩れと特攻を命じた国とが人の意を解しえないゴジラとの戦い方として選んだものであり、あえて戦後を舞台にしたテーマとして良くできていました。

 

・その他。

  ・スタッフロールで無駄に歌をいれず、BGMと効果音だけを流してゴジラ映画だと貫き通したのは非常に好感度高かったです。

ガールズ&パンツァー最終章 4話 雑感

・本当は初日に観たかったのですが、どうしても外せない用事があり公開1週目の日曜日に観てきました。

 ・色紙はエリカ&ダージリンで、我大勝利。

 

・さて、観て、魂消ました。

 戦車戦の描写極まりすぎ。

 この4話で対継続の決着と、聖グロVS黒森峰の勝ち上がる相手が決まるのですが、その1時間常に画面に釘付けでした。

 それぞれの策の読み合い潰し合いで変わり続ける戦況、戦車によって戦場の環境も踏み潰して強引に優位になるように働きかけ、目まぐるしく入れ替わる有利不利。そこで戦車がひっくり返ったら僚機によってすぐに立て直され、あそこで味方を盾にしたり足場にしたりして有効打を撃とうとする。

 手に汗握るとはこのことで、戦車戦を存分に堪能しました。

 こんなものを魅せてくれるのはガルパンしかないでしょうし、こんなものを作るのは時間がかかるのもやむなしではあるのでしょう。

 

・聖グロVS黒森峰。

  ・ビール片手に戦う黒森峰は芸風変わり過ぎではと思うものの、まほ無き後エリカが立て直して、楽しく戦車道をやってるのが伝わってきて良かったです。

 

・残るは決勝。流石に3連敗は格付けが完全についてしまいますが、さてどうなるか。

 楽しみ過ぎるのですが、年単位で待つ覚悟はできています。

 

戦車戦の描写はここに極まれりという感じ。
 
 
 
 
 
 

アリスとテレスのまぼろし工場 雑感

・「空の青さを知る人よ」が好きなので観てきました。

 

・青春映画として良くできていました。

 ・延々と変わらない町の中で変わらないことを強いられる住民たち。閉塞感に満ちた世界で10年以上成長出来ていない少年は狼少女と出会う――

 ・町を町として維持しようとした結果として、結構おぞましいことになっていました。マイルドに描写されていましたが、かなりえげつありません。

 ・その変わってはいけないという絶対の決まりが忍び寄るタイムリミットで揺らぐときに、変わりたいと願う気持ちが何をもたらすのか、

  ・こじれた/きちんとしまえなかったモラトリアム/青春時代への向かい方というテーマは既作にも見受けられましたが、本作でもメインになっていましたね。

   ・終わらせたい――大人になりたいのも当然で、続けたい――まだ少年少女を楽しみたいのも当たり前で、続けるのとは違った意味で変わりたくない――のもまた一つの答え。

 ・目の前に揺らぐ現実を前にして、変わらぬ夢から変わっていく夢を見続けたいと足掻く様はそうだよなと大いにうなずけるものでした。

  ・クライマックスで複数のレイヤで欲望とエゴがぶつかり合わせながら、綺麗に落としたのは名人芸と言っていいでしょう。その手つきには感動しました。

  ・これは私のだ――という10年以上成熟させた少女の恋に幸いあれ。