すずめの戸締まり 感想

・公開初日の0時開演のを観て来ました。

  ・せっかくのお祭りなので。

 

・全体的には好ましい映画でした。

  ・テンポよくあっという間に住む場所から飛び出して旅に出る出だし。

    ・初めて訪れる旅先で気持ちのいい人たちと一時仲良くなる心地よさはこれぞロードムービー

  ・加えて人知れず震災を起こす"みみず"を鎮める現代伝奇と、一目惚れから始まるガールミーツボーイと、そして震災に対する地と人との鎮魂が詰められていました。

    ・東京の地下に荒ぶる神を封じ込めた大きな神殿がある、そしてそこには道路の管理扉の一つが通じていた――いやあ伝奇ですよ、伝奇。

  ・色んな要素が上手くまとまっていたり、まとまらなかったり、全部ひっくるめて面白いのですから流石の約束された娯楽大作という感じ。

  ・あと椅子が動く・走る・喋るコミカルさだけでも観ていて楽しかったです。

     ・いさましいチビの椅子の大冒険!

 

・荒ぶるものを鎮め、傷つくものを治めるのが繰り返されるのですが、その繰り返しが続いていくこそが救いとも祈りともなっていました。

  ・地震警報が鳴り響いてから本当の地震にしないように密やかに活躍する人々が昔からいて、これからもいるということのありがたさ。

  ・すずめがちょっとした手助け(みかんが転がるのを防いで)をしたので泊まらせてくれたり、すずめがヒッチハイクに乗せてもらったので手助けをするという繰り返しの人の輪。

  ・そして最後にすずめが既にかつて救われていて、だからこそ救うために立ち上がったのだと輪廻がひとつ完成する。

  ・延々と、ひとの正しいつながりが続きますように。

 

・ただ少し派手なアクション多めで、それはそれで絵は良かったのですが、ちょっと題材と食い合わせが悪かったかなとは思います。